« 2016年12月 | トップページ

2017年4月30日 (日)

ファイル004 サンダーマスク

忘れられないようにアーカイブしていこうというこのシリーズ。
第4回を迎えました。

第4回はワンフェス当日版権で頒布した『サンダーマスク』です。
この作品を頒布したのは2012年の2月。
前年年末にザボーガーを製作してからすぐの製作でした。
単に当日版権と言ってもソフビというのは監修が終わってからワックス転換、金型、そして成型、塗装というかなりハードなスケジュールになります。

だいたい、ワンフェスというのは年末年始やお盆のすぐ後くらいなので(笑)工場がお休みになってしまうんですね。
そういう面から見ても本当にソフビ完成品を当日版権で頒布するというのはハードルが高いです。
大量生産を考えて塗装マスクを製作…
ということになるとプラス3週間ということにとても間に合わない。

なので、ワンフェスで当日版権のソフビが頒布される状況って本当に大変なことなんです。
ほとんどのディーラーさんは自分で塗装されてます。

で、このサンダーマスク。
どういう経緯で製作されたかと言いますと、怪獣軒である程度のノウハウができた(と言っても3つしか作ってないんですけ)ということもあり、怪獣少女のおおさかさんも夢であった

『自ディーラーでのソフビ』

というもを作りたい。
という話になるのは当然という話です。
ソフビファンなら絶対作りたいですよね、自分のソフビ。

で、そうなると何やるの?
というところで当時おおさかさんが非常に入れ込んでいたのが

『サンダーマスク』

このときまだ封印作品とかでピックアップされる直前くらいで、僕自身も『シンナーマン』とか『流星鉄仮面』とかのエピソードがかなり好きなので二つ返事オッケーで製作に入りました。

ただ問題なのが『特撮』でのサンダーマスクというのは権利元が手塚プロなのか創通なのかという判断をワンフェス実行委員会に、そこから版元さんに確認いただかないといけません。
でも、おおさかさんとしては特撮のサンダーマスクが欲しかったし、それは僕も一緒。

というので、ここは賭けに出よう!
と。
権利元からの監修結果が出るのが12月と考えて、そのその段階で原型は完成しているわけだし『NO』が出たら諦めよう!
と腹をくくり、こっそり…
では無いんですけど(笑)一か八かで特撮版のサンダーマスクの原型写真で監修に臨みました!

なんと、手塚プロでオッケーが出てしまい(笑
きっと最初で最後なのかもしれませんね(笑
のちに手塚プロさんにお伺いした時に当日版権については非常に緩く監修しておりますとおっしゃっていて、これが一般流通では絶対にありえない話ですね。
たぶん、もう許諾は厳しいと思いますのでみなさんは真似しないように!(笑

という話は置いといて(笑

さて、サンダーマスクが許諾出たよ!
というのがすでに12月中旬。
まだ当時は工場も空いていて金型が2〜3週間くらいでできました。
成型と塗装を考えると1月中旬に金型入りがデッドラインとなりました。

しかし…
また別の機会でもお話ししますが、初めてワックスの壁に当たりここからが大変なことになりました。
温度調節がうまくいかず、ワックス転換が泡だらけになったのです。
ワックスは作業温度が高すぎても低すぎても気泡や泡ができてしまい、のちにわかったことですが、冷ます時間によって激しく変形してしまうんです。
変形に関してはワックス自体が液体と固体の質量が激しく変わるためです。

4体目にしてワックスから手痛い仕打ちをうけることっとなりました。
とにかく、何度やっても泡ができてしまう。
ワックス転換は非常に時間をかけて流し込みます。

シリコンを温める。
ワックスを溶かす。
適温まで冷めるのを待つ。
効果に半日待つ

というように9時間近くかけて転換します。
つまり一度の失敗は半日のロスが出るわけです。
数回目の転換でもう如何にもこうにも時間がなくなってしまったので、とにかく泡の無くなるところまでワックスを削り落とすという方法に出ました。

しかしこれが…
激しく原型をとどめない形になってしまい、さらに泡が消え切らない。
その泡をワックスペンで激しく溶かし全く元の原型と違うものになってしまった!

しかし時間から考えてももう無理だ…と。
仕方がないのでこの状態で、型入れからの作業を怪獣軒にお任せしていたので

『これで…』

と怪獣軒にわたした…

いままで、シルバーからザボーガーまで
『あべさんすごいよねえ〜』
と言っていた怪獣軒が初めて黙った。
言葉が出なかったようだ。
それもそうだ。
もうひょうたんのようなボディになってしまっているのだ。
しかも、これも次回の話と連動するが年末年始でワックスが足りず、工場に発注しても年明けになっちゃうよ、と言われていた。
同時進行してロウ転換の終わっていたマッハバロンのワックスを溶かしてサンダーマスクに当てていた。

そんなしんどい思いをして作った炉ワックスがこの出来で…

『本当にこれでいいの?』
という怪獣軒
『いや、ダメです…』
とオレ。
『どうせ作るなら納得いくもの作らないとダメだよ。まだ間に合うからもう一度やり直したら?』

と言われ、時間との対決という逃れられない事実とは裏腹に
『救われた』
とも思った。
何せ、一生後悔するのは目に見えていた。
でも、時間は待ってくれない。

そこから、急いでロウ転換をやり直した!
また泡が出てしまったが、いやいやもう削らずに気泡を潰してもう一度ロウ原型を作るつもりでやろう!
と気持ちを切り替えた。
これが今後ラフ原型からロウで修正をするという荒技につながっていくわけです(笑

そして、なんと間に合った!
というよりも、思ったより早く上がってきて(笑
ああ、ほんともう工場の方々には感謝だと。

そして出来上がったのがこのサンダーマスクだ!

Img_0371

Img_0372

今見るともっともっとよくできるなあ…と(笑
まあ、まだ4作目ですから(笑

Img_0374

Img_0375

でもこのときのスピードを上げて造形するとかワックスの難しさとかそう言ったものがのちに大きく役立っているので
『サンダーマスク〜マッハバロンの失敗』
というのは本当に順調に行きかけているソフビ製作にピリリと厳しいグーパンを食らった大事なキーポイントとなりました。

電人ザボーガーがすべての評価をひっくり返し、サンダーとマッハバロンが見事に地獄に落とし込んでくれました(笑

Img_0376

Img_0377

そんな、大変辛かったことを思い出させてくれるサンダーマスクでした。

あて、次回のアーカイブシリーズはスーパーロボットマッハバロンです。
初の激しい挫折に悶絶し、その鬱憤を後年晴らす!
というお話なので、重いです(笑

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月12日 (水)

ファイル003 ピープロシリーズ

アーカイブシリーズ第3弾!

ピープロシリーズです。
僕が一番最初に手掛けたのが電人ザボーガー。
井口昇監督がメガホンを取ったリメイク版です。
休止していた怪獣軒が新たにスタートし、シルバー仮面・レッドバロンを経て第4弾として。
僕のソフビ原型としては3作目となります。
この間に、他の方の原型ですがシルバー仮面のタイタン星人が怪獣軒として発売されていたと思います。
2011年6月にレッドバロンをリリース。

さて、次は何をやるか…
レッドバロンは思いの外好評をいただきましたが、発売時期の6月ではなんとかペイラインにのるかな?
というレベルでとても原型代を回収できるほどではない。
むしろ、ペイできたのは塗装を僕が担当したから。
というのが大きい。
そりゃあ、おもちゃを作るわけですからソフビとは言えかなりの経費はかかります。
どうしても職人さんでなければいけない金型と成型というのは固定費となります。
が、塗装は実は頑張ればなんとかなります。
シルバー仮面で全く利益出すというところまで至らなかったためにレッドバロンはほぼ持ち出しで製作されたかと思います。

そのため、当初から僕が塗装をするという条件のもと始まりました。
この辺から塗装を簡略化する方法。
つまり『塗装マスク』が自前で製作できないか?
というのを漠然と考え始めました。

というのは塗装マスクはやっぱりメッキ性の金属製品ですので非常に高価です。
塗装の工程分その金属マスクが必要になるので、塗装が多ければ、複雑であれば公費は格段に上がってしまいます。
正直、金型代よりもかかる場合がほとんどと言っても過言ではありません。
なので、『経費節減』ということではこの『塗装マスク』というところが大きなファクターになります。

さて、そのことも踏まえて
『次回はなにをやるか?』
という話を始めます。

だいたいこの話は怪獣軒とではなく(笑)盟友おおさかさんと激論を交わします。

おおさかさんは『怪獣少女』というアマチュアディーラーというかサークルを主催してました。
出会いはワンフェスでとあるディーラーさんに間借りして同人誌を売っていた僕のところに来たお客さん(?)という感じで、まさかこれまで長く付き合うとは、当たり前だけど思いもよりませんでした。
後日SNSでメッセージのやり取りをするようになり、気がつくと一緒にコミケやワンフェスに参加するという腐れ縁絵と発展していきます(笑

おおさかさんはかなりのソフビ好きなので、僕のような『にわか』よりもはるかに知識と先見性を持っています。
それと、キャラクター販売の采配を非常に気にする僕とは激論になるのは当たり前でした。
『あれがいいんじゃないか?』
『う〜んどうですかねえ…塗装マスクが…』
『じゃああれは?』
『それも無理ですよ』

という話でヒートアップするのが常でした。
というか、未だにそうなんですけど(笑

で、ここでやっとその名が登場するのですが
『ザボーガーが映画でやるでしょ?ザボーガーやろうよ』
とおおさかさん。
『できるわけないじゃないですか!塗装マスクだけで50万とかかりますよ!』
『そうかあ…でもね、いまザボーガーやらないといけないんじゃないか?今しかないよ』

いやそれはわかっている。
わかっているけど、塗装のことを考えると…
他のメーカーさんもヒーローロボットに二の足を踏んでいるのがこの
『塗装』
という大きな壁のせいなんです。
だいたい、レッドバロンだけでも泣きそうに大変だったので、ザボーガーなんてどれだけ塗るんだよ!って(笑

それとは別に、じゃあ何をやるか?って話になると当時怪獣軒がライセンシーとして許諾が降りやすかったのが宣弘社と円谷プロという2社だったので、おのずとできることが
『怪獣』『宇宙人』
になってしまう。
しかしながら『怪獣』『宇宙人』というのは先のソフビブームであればそりゃあ売れたろう、となるが、この時期は虫の息。
タイタン星人も惨敗だった。
というのも事実でした。

そう考えると、やっぱりザボーガーしかないんです。
やるならザボーガー。
レッドバロンも『そこそこ』だったのでとにかく世の中もメーカーも、全てひっくり返るような。
そんなことをしなければ今後も生きていけない。
他の人とは違うことをやらねばいけない!

そう思い、まず自前で塗装マスクをできないか?
と色々と素材を探し始めました。

その中でも使えそうな素材をいくつかピップアップし、テスト塗装をし。
コンプレッサーも買い
『よし!後は本番だ!』
というビジョンが見えて来ました。

『ザボーガーをやりたいので権利交渉してください』
と怪獣軒に伝える。
『え?マスクどれだけかかるかわかる?できるわけないよ!』
『大丈夫です!僕が塗ります!』
『塗るって…本当にやるの?できるの?しらないよ?』
『やります!できます!他ができないことをやらないとダメなんですよ!』
『わかった。俺、本当に知らないから』

と怪獣軒を説得して権利元のキングレコードに、僕としても初めて権利交渉に向かいました。
概ねの話をし、ロイヤリティーやMG(ミニマムギャランティー)をご教授いただき
『わかりました。進めてください』

となり、ついに原型製作へ…
原型自体はさほど難しくもなく、監修をお願いし、修正→監修をクリアしてやっとロウ型へ。

そうして出来上がったのが
『電人ザボーガー2011』

Img_1832_2
ただでさえ塗装箇所が多いのに監修でさらに増え(笑)本当に地獄のような塗装工程を、自家製マスクで。
しかもぶっつけ本番でやりました。
なんどもうまくいかない部分もあって本当に逃げ出したかった。
休憩とかこつけて散歩に出ると本当に発売日まで塗装が終わるのだろうか?
という恐怖に襲われ締め付けられるような思いになりました。
しかし、自分でやる!と決めたことだしもうこの段階でお金がかかってしまっている。
後に引けない。
もうできない、という選択肢がなかった。
とにかくなんどもマスクを調整しながら塗装をしてで、出来上がった時は本当にホッとした。

おかげさまで、最初のロットと2番目のロットでなんとかペイラインに。
なにより、反響がすごかった!
どうやって塗装してるの?
ということを多く聞かれました。
のちに、メディコムトイの社長、赤司さんから聞いたのですが
『これどうやって塗ってるんだろう?って調べたら、え!ハンド塗装なの!って驚きました』
とおっしゃってました。
それくらい、製作した方ならわかると思いますが、奇跡の商品化でした。
もちろん、この時は仕事を複数抱えていた僕は、本当に睡眠時間がなく、血圧が考えられないくらいまで上がってしまった。
という危険な状況でもありました。
今考えると、いつも熱っぽくポーっとしている感じで、ちょっとしたことでブチギレたり(笑)結構危険だったなあ…と。

でも、そこまでしても全てをひっくり返さなければ生きていけない!と思っていたのです。
そして、評価も高くいただき今後に大きな影響を与える作品となりました。
もちろん、今作れ!と言われた頑なに拒否します!(笑

おそらく、これが最初で最後の商品化です。
これが2011年、12月の出来事でした。

さて、ここからソフビ作れんじゃね?
ということでおおさかさん主催の『怪獣少女』で『当日版権』というシステムを使いソフビ製作を始めます。
初めは次の機会にお話ししますが、今回はピープロ編ということもあって
『怪獣少女第2作』
となる
『鉄人タイガーセブン』
です。
ここでは色々新しい環境で製作してます。
まず、怪獣軒とは別の金型屋さんにお願いしました。
ロウが違うのでちょっと困惑しましたが、だいぶ慣れてきて格段に技術も上がって来たと思います。

『当日版権』というのは『ワンダーフェスティバル開催中の1日だけ販売して良いですよ』という特殊な許諾システムです。
おもちゃというのは漫画と違って『元の作品のイメージを損ないかねない』という側面を持っていて、また高価であり場合によっては大量生産もできてしまう。
だからこそしっかりと版権元の監修を受け、1日だけ、作品を盛り上げてもらうためにも寛大に許していただけるシステムです。

そういう意味でも、先にザボーガーで書いたように『MG』という最低責任販売個数という縛りがなくできるイベント用版権許諾システムなので、ある程度売れないものも製作できるわけです。
まだソフビブームというには程遠かったので売れる目算がないものは当日版権でやりましょう!
とおおさかさんと意見が一致。
じゃあ何やるの?といったら
『タイガーセブンやったら本望だなあ』
というおおさかさんの意見を汲みタイガーセブンを製作。

Img_1828

2012年夏にタイガーセブン
2013年夏に犬原人
2014年冬に鼠原人
とタイガーセブンシリーズをリリース。
タイガーセブンはファイトグローブ版もリリース。

Fight5

革を裁縫で縫いつけました。
鼠原人は販売時、60年ぶりの大雪で大変な思いをした思い出があります。
この流れを見る通り、ソフビ製作も慣れて来て鼠原人を絶頂期にリアル志向が加速度に増しているのが見て取れます。
この鼠原人ともう1体、この2体はレトロとしては極限にリアル寄せした到達点だな、と今でも思います。
今取り出しても我ながら惚れ惚れする仕上がりだと思います。

怪獣少女のピープロシリーズはここで終了します。
本当はもっとやりたかった部分もあるのですが、やっぱりあの大雪で色々と体感的に変わってしまった。
というのが僕たちの中にありました。

と言っても、怪獣少女はまだまだ挑戦を続けて行ったというのは後年、僕が会社を立ち上げるに至っても前向きな姿勢は引き継がれていると思います。

さて、ここで大きな転換期を迎えます。
メディコムトイでの仕事をいただく、という出来事がありました。

2012年秋頃に前回のブログでも触れたメディコムトイの社長・赤司さんと初めてお会いし、そのまま初めてのお仕事の依頼が来ます。
それはソフビの台紙とヘッダーを描くという絵の仕事でした。
この仕事が終了した時に

『原型をお願いできませんか?』

というお話をいただく。
それがなんと…
パイロット版スペクトルマン!(笑
え!ほんとに?
と思ったんですが、なんとも面白いチャレンジだったのでもちろん二つ返事でお受けしました。
しかも僕が製作するのは頭とボディーで手足を当時のマスダヤのスペクトルマンを流用するとう。
『かっこよく作らなくていいんですか?』
『いや、あのマスダヤの感じがいいんです』
ということで2013年4月にハイパーホビーにて大々的に発表されました!

Img_1833_2
実は初めての仕事、というのとは別にすごく気に入っている作品です。
なんか、すごくかわいいじゃないですか(笑
楽しい仕事だったし、気に入った先品にもなったしでこれがターニングポイントになった作品というのも実に僕らしいかな?って(笑

ということで、今回も敵キャラがいるのでイメージ画像でお別れします。
次回のアーカイブシリーズは『サンダーマスク』の予定です!

Img_1831

Img_1830

タイガーセブンは役者さんの南條さんにサインをいただきました!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月10日 (月)

コラム:宣弘社作品の思い出

本当に、だんだん記憶があやふやになってくる世代になってきてそれなりにいい加減なことが言えないような立場になってしまった自分としては、あまりデーターとか裏付け証拠を取りながらお話を進めていくということが困難になりまして(笑

まあ、なんといいますかそういう責任をあまり取らないように自分の『好きだった』とか『思い出深い』とか。
そういうものであれば、こういったライトなブログで語れるのかなと。
ちょっとね、僕なんかが高校時代というのは
『特撮は高尚なもの』
みたいな風潮がちょっと上の世代にあってね。
ウルトラセブンは社会は作品なんだ!
第2次ウルトラブームなんて幼稚だ!
みたいな。
すいません、ちょっと失礼な書き方になってしまいましたが忘れてはいけない歴史だと思うんですよ。

まあ、それは人それぞれの思いがあって良いと思うんですよ。
我々のソフビなんかもそうだけど、やっぱり一時期
『マルサンの一期が』
とか
『ブルマアクの何期が』
とかでまったく一見さんを受け付けず、気がつくと
『うるせえおっさんめんどくさい』
とせっかくの文化から足を遠のけてしまう。
どんなに高尚に話したところで
『娯楽』
であり
『おもちゃ』
であるんです。
特撮ももちろん『子供番組』であって、もちろん製作者も手を抜いて作品を作っているわけではないし、その熱意を視聴者がキャッチする。
そういうキャッチボールが作品の楽しみ方かな?
と僕自身は思っております。

なんでこんなことを思ったっかというと、シルバー仮面のブルーレイが発売されたんですね。
これがすごい高画質なんです。
早速買いました(笑

Img_1852

シルバー仮面といえば僕としてはリアルタイム…
では微妙になくて。
といってもほとんど再放送があったというわけでもない。
幼少体験としてシルバー仮面は全くない!
と言ってもいいのかもしれません。
本当に、信じられないかもしれませんが、僕の生まれた栃木は街から離れると本当に何にもないんです。
本屋もないんですよ。
情報が入手できる場所といえば近所の『生協』と100mくらい先にあった『駄菓子屋』。
この2つ。
まだスーパーとかできる前ですよ。
この2つが僕の幼少期のライフラインだった。
そのくせ、テレビは都心と同じチャンネル(笑
位置的に地方局、栃木でいえば栃木テレビとかテレビ埼玉とか神奈川とか。
そういう放送局も入らないという(笑
とにかく、テレビからくる情報を追随するには何にも情報を入手することができない。
唯一、週末になると親が街中に連れて行ってくれる。
これだけが多くの情報を得られる大きなライフラインだった。

そういう意味でも、テレビというのが本当に大切な娯楽だった。
で、この『シルバー仮面』。
この作品についての情報といえば一体何があったろうか?
おっさん達ならバイブル(笑)だったろう

『全怪人怪獣大百科』

これが、とにかくバイブルだった。
時にアニメブームだったので特撮というものがどんどんと主権を失っていく時代。
『特撮の怪人怪獣』
が網羅されているというだけでも震えたもんです。
あとは、ちょっと上の親戚の家に行くとブロマイドとかメンコなんかをお下がりでもらった。
そういうことで『見られない』『見たことない』が『なんかすごい』という渇望した感情がとにかく子供の頃にありました。

そんな中でも異色な、というか異彩を放っている作品。
ウルトラのように、というか円谷作品のような華やかでハイセンスな作品とは全く異彩を放つ土着的な空気を醸し出すピープロ作品やレインボーマンとか。
再放送も少ないだけにそういう作品への憧れってすごくあったんです。
『観たい!』
という気持ちがものすごくあった。
だいたい、子供時分の写真を最近うん10年ぶりみ見たけど(笑)きているTシャツがレインボーマンとタイガーセブンですよ(笑
その頃からちょっと変わっていたのかもしれないな(笑

そういう中で、シルバー仮面ってスチールがとにかくすごかった!
なんかその辺の、近所で撮影したスチールがブロマイドや本に載ってるわけ。
本当に
『おれん家の近所じゃねえか?』
みたいな(笑
それでいて、デザインもどこか不気味でものすごく惹かれていた。
しかしながら、シルバー仮面を始め『宣弘社作品』を本当に見られるような環境になるには、実にLDが発売されるまでかかる。
皆さんも記憶に古くなってしまったもしれませんが、テレビ探偵団やフライデーナイトでおきた懐古ブーム。
そのことで起きた古物玩具ブームというのは圧倒的に渇望していたオレに大量の情報をくれた。
そのことで作品自体の

『ソフト化』

という流れが起き一大ムーブメントとなったわけです。

それでも『シルバー仮面』という作品に触れるのは困難でした。
まずLDを買わねば!
というハードルが(笑
高校生くらいだったのでとても買えないし、限定ボックスだし田舎にそんな情報すら回ってこない。
そんなこんなで、シルバー仮面を『初見』するのがなんと20歳を超えた段階でした。
レンタルビデオでシルバー仮面が揃ったんですね。
ちょうど、怪奇大作戦とか恐怖劇場アンバランスなどからオレ的にはそのままATG作品や新東宝など社会派映画に走ってしまっていて
『今更シルバーか?』
くらいな失礼な感情があったんですけど、やっぱり甘美な映像を撮られる
『実相寺昭雄監督作品』
であり、避けて通れない作品でもあったわけです。
もちろん、アンバランスでとても秀逸な脚本を書いた市川森一などとにかく、見られるのであればみないと!
みたいな使命感に燃えて(笑

そうして、初めて。
生まれて初めて本編を見たのですが…

とにかくすごかった!
大人のドラマだった。
カメラアングルもどうかしていて(いい意味でですよ)とにかくものすごい大きな衝撃を受けた!

『これはLDを買わなければいけない!!』

と思って探したところ、BOX自体とうの昔に販売終了しており、かなりのプレ値で中古屋さんから購入することに…
それくらいしても後悔しない!
時分の中でそれくらい大きな作品になりました。

で、世の評価通りというか…
シルバー仮面は前半で腸捻転が起きるんです。
途端に子供向け番組へと大きな転換をしてしまうのです!

『なんだこれは…』

と絶句。
昔、たけしの元気が出るテレビで風間トオルがファンの前で『血管ピュー!』というギャグをやるという企画があって(笑
イケメンの風間トオルに熱狂している女性ファンを集め、サイテーのギャグを披露。
ファンの絶句する姿を放送するという(笑

全くその心境というか(笑

そっとそのままLDをしまいこんでしまった(笑

あれから十数年。
シルバー仮面ブルーレイ発売にあたり、なんと宣弘社様の仰天企画!
オールナイトでシルバー仮面を見る!
というイベントにお手伝いさせていただいて、さっと流してしまった
『シルバー仮面ジャイアント』
つまり、そっと封印してしまった(笑)後半を、オールナイトで、しかも超高画質で、しかも劇場で!(笑
見ることが来るとは!!(笑

しかし、大人になって衝撃だった…

ジャイアント編…

超面白かった!

ここで話が戻ってしまうんですけど、特撮って高尚なものだ!
という先代のファンに対しての嫌悪感。
実はオレ自身もそうだったのでは!
というのに気づかされてしまった!

ジャイアント編こそ特撮の良いところを詰め込んだ秀作だったんだ!
と。
確かに前半、最高に面白いですよ。
でも
『これ特撮じゃなくてもいいんじゃね?』
と言われたらそうだ。
そういう意味でも、特撮の良さを全開で振り切ったのはジャイアント編だった!
今頃それに気づくとは…

やっぱりね、娯楽は肩の力を抜いて楽しむのが良いんだな。
と。
それはきっと、おもちゃを作ってるオレにも言えることなんだろう。
あ、オレ、娯楽商品を作ってるんだと。
再確認。
高い商品だけど(笑
でも片意地貼らずにガシガシ遊んで欲しい。
というのも願いなのですよ。

さて、文章ばっかりでクラクラきてると思うので(笑)所持しているシルバー仮面グッズの一部を。

Img_1836

ソノラマエースパピィシリーズのシルバー仮面。
このシリーズが面白いのはドラマが入っているんです。
と言っても本編を踏襲しているのかな…
というには程遠い(笑
でも、おそらく本編が始まる前に作成されていると思われ、そのプロットらしきものでお話が作られているのでは?
という部分は非常に歴史に残すべき商品かと思います。
時折、トラックダウンする前と思われる主題歌アレンジだったりで結構貴重だと思うんですよ。

Img_1837

南村喬之氏による挿絵は圧巻です。

Img_1838

Img_1839

サン企画のレコード。
これもドラマ入り。
サン企画はソノシート絵本も多数出版されていて全て揃えるのは困難かな?

Img_1840

Img_1841

これはソノシートではなくレコード。
ジャイアント編に入りながらもピューマ星人と対決!
というおおらかな時代の商品です(笑

Img_1842

シルバーの話ばっかりだったけど、アイアンキングも最高に面白い!
このソノシートのドラマは本犯が一貫して佐々木守氏の脚本だった番組だが、ソノシートは脚本が上原正三という面白い商品。
しかもドラマはかなり面白い。
当時青二プロだった元大御所がオールスターで演じられているのもこのシリーズの特徴!
手に入れて損のない商品だと思います。

Img_1843

シルバー仮面大図鑑!
南村氏の圧巻の挿絵が燃える商品。
残念ながら状態の悪いものを安価で入手しました。
ソノシートもないんですが、南村氏が好きな自分として最高に満足です!

Img_1844

Img_1845

Img_1846

こういう貴重なスチールが残っているのも本の良いところ。
なかなかデーターが残らない時代ですからね。
出版物は貴重です。

Img_1847

Img_1848
Img_1849

Img_1850

このように商品展開も多く、肝いり企画であったのがよく分かります。
視聴率的にミラーマンに敗退してしまった形ですが、それでも全編を通して2度楽しめる作品であり、もっともっと若い人にも見て欲しいですね!

また、宣弘社作品の思い出は語りつくせません!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年4月 2日 (日)

ファイル002 レッドバロンシリーズ

忘れないうちに記憶を刻み込んで行きます。

アーカイブファイルシリーズ002
宣弘社 レッドバロンから
レッドバロンシリーズです。

元々ですが、実のところ怪獣軒とお会いした時に、製品的にはシルバー仮面が先の販売となりましたが、レッドバロンの原型からスタートしてました。

レッドバロンが先にスタートし、同時にシルバー仮面を変更して作っていたわけですが、レッドババロン製作時は全くソフビ原型の知識などなく、ヒケるとか縮むとかそういう話を聞きながら作っているうちに感覚がわからなくなってしまった。
というのと、やはりロボは時間がかかるんです。
怪獣や宇宙人と違ってヒーローやロボは非常に時間がかかり、他の方がなかなか製作に踏み切れないのはこの『仕上げ』という魔物のせいでもあります。

そういう意味でも、レッドバロンはかなり苦戦しました。
最初の原型が泥人形のようで(笑)それを切り刻んで数cm大きくする作業などなんどもなんども手を加えました。
そうしているうちにシルバー仮面がが発売。
2010年4月から約1年。
2011年6月にレドバロンがいよいよ出来上がります。

Red01

シルバー仮面が非常に数字が悪かった。
ということもあり、次回はきちんと戦略しよう!
と考え、ショーケースを借りてサンプルを展示したり、当時最も熱かった模型のSNSを駆使したり、海外の宣伝用にフェイスブックを始めたりととにかくできる事をやりました。

Red02

いまさらイベントなんて…
と及び腰の怪獣軒を焚きつけて…
と言ってもこのころの怪獣軒はお身体を悪くし、入退院を繰り返しておりシルバー仮面の原型の打ち合わせも病院の外出許可が出た時に打ち合わせをする…
という状況でした。
そんな中でスーフェスに出ましょう!
と言った手前、僕自身が怪獣軒の席に座り、レッドバロンのサンプルを飾って予約注文をとる。
という手法に出ました。

Red03

驚いたのが、僕自身が全くスーフェスに行ったこともなく、もちろん、初ソフビ製作ともあって右も左も分からない、ましてやメーカーの方々なんて全く知らない。
という状況でありながらも『怪獣軒』という名前で、いわゆるメーカーの集まる『A』の配置。
それがまたとても良い位置に配置していただけるというありがたい奇跡が起こりました。
そして

『怪獣軒は今日来てるの?元気なの?』

という各メーカーさんからのお言葉をいただき

『ああ、まだメーカーとして体を成しているんだな』

としみじみ感じました。
たた、やはりシルバー仮面の成績が非常に悪かったというのもあり、レッドバロンの塗装については僕自身でやらなければならない。
ヒーローやロボットというのはそういうリスクもありました。
いい加減に塗装はできないんですよね。
シルバー仮面は塗装マスクを作って制作費が膨大になってしまいました。
この塗装マスクが他の全てを凌駕するほどの金額がかかります。

なので、シルバー仮面で損失…
とはいえ、ほぼ回収はできたのですが全く次回を製作できるほどキャッシュフローができていない。
そんな中でのレッドバロンだったので、塗装マスクを製作することができずにほぼ筆塗りで注文分をクリアしないといけない。
という状況でした。
というのも、恥ずかしながら、このころやっとエアブラシというものを使うようになり、コンプレッサーを買うかどうか…
というそんな初歩的なことしか技術的にありませんでした。

さらに、ソフビ用の塗料というのは粘土質が高く、希釈が他の塗料に比べて格段に難しかったんです。
希釈が悪いとエアブラシから蜘蛛の糸というかモスラの糸(笑)のように吹いている段階で硬化してしますうんです。

そんな中、とてもぶっつけ本番でコンプレッサーとエアブラシを使う、また、塗装工程をイメージするということができませんでした。
なので、最初のロットは本気で全て筆塗りしてます(笑

顔のラインだけ、マスクを切ってもらいエアブラシを使ってますが、まともに吹けてないと思います(笑

そうして、発売されたレッドバロンですが、なんと…
シルバー仮面の倍ほどの注文が来ました!
いろんな宣伝が功を成したというのもあり、発売時からかなりの反響でした。
もちろん、レッドバロンというキャラクターありき、しかもあまり商品化されていないということもあったかと思います。
出せば出すだけ売れた!
という状況になりました。

そのころ、だんだんとエアブラシにも慣れて来てレッドバロンの色変えを色々とやりましたが(すいません、現物が残っていません)ある時、怪獣軒にこんなサンプルを渡しました。

『重塗装です』

『おお!』

もちろん2つ返事でこれはいける!
ということになりました。
僕もだんだんとエアブラシを細く吹けるようになり
『こんなこともできるんだよ』
という提案をできるようになりました。

Red04
元々、成型色の『赤』というのはディーティールがどうしても死んでしまい、自分が意図したというか、頑張った(笑)モールドが見えにくくなってしまうんです。
が、どうしてもレッドバロンとして赤以外の決定版というのは劇中色なのでありえないので、なんとか赤で美しく見える方法はないかな?
と試した手法です。

Red05

おかげさまで、怪獣軒レッドバロンは大好評で想像以上のロングセラーとなりました。
ただ、そのたびに僕が色を塗らなければならないという(笑
こんなことなら塗装マスクを作った方が良かったのでは?
というのも後の祭りで、どうしてもそういう部分を予測して生産することは難しい、とおいうのがメーカーの悩みですね。

そして、レッドバロンシリーズはそれから約1年と半年。
2012年12月についに鉄面党ロボが登場となります。

Tolo01

トロイホースの登場です!
トロイホース自体のワックス原型は夏ころに上がっていたのですが、実のところ右腕のドリルがボトルネックで成型不能だったんです。
そのために再度右腕を作り直し、上腕部とドリルとをパーツわけし、逆にプレイバリューが増えた(笑)仕様として発売されました。

Tolo02

このトロイホースを製作する前に、マッハバロンを製作したのですが、ワックスに慣れていない上にヒケを泡に悩まされ、自分の思い通りにできなかった。
というのがあり、トロイホースで悔しさのその全てを注ぎました。
怪獣軒は未だに
『トロイホースのワックスはすごかった。あれは未だに忘れない』
とおっしゃってます(笑
それくらいマッハバロンでの悔しさがあったし、全てをぶつけてやろう!という気持ちで取り組みました。

Tolo03

敵メカは売れない、というセオリーがありましたがなかなかの及第点。
おばけアイテムのレドバロンと比べたらそりゃ圧倒的に少ないのですが、しっかり利益が出るほどの結果でした。
また、トロイホースの原型展示をスーフェスで行った際、とある方がブースにいらっしゃいました…

『すいません、あべさんですか?ファンです』

といろいろお話をしていると、お名刺をいただき仰天!
ここで初めてメディコムトイの社長の赤司さんをとお会いすることとなり、以降怒涛のようにお仕事をいただくこととなります。
が、これはまたの機会に。
というか、『ファンです』って偉い方なんですから!普通にご挨拶いただければ良かったのに!偉そうに語っちゃいましたよ!という気持ちをそっと心の奥にしまいました(笑

そして、さらに…
時は2014年。
実に2年後。
怪獣軒レッドバロンをメディコムトイで販売できないか?
という打診を怪獣軒からありました。
という赤司さんからご連絡いただいて、実は僕の心の中では一つの心残りがあったんです。

それは
『レッドバロンをリニューアルしたい!』
という気持ち。
原型師として時間とともに、もちろん製作数が増えれば技術も上がります。
そんな中での原型師としての不満な部分をもう一度チャレンジしたい。
特にレッドバロンは最初のキーとなる作品だけにその思いはかなり強かった。
というのがありました。

しかし、時間的に難しい。
というのが現状でこの頃は(というかいつもなんですけど)スケジュールがパンパンの状態でした。

赤司さんから
『レッドバロン進めて良いですか?』
という確認の連絡をいただき、
『どうぞ』
と伝えるももう心の中では抑えきれないドロドロした鬱憤が溜まって来ました。
でも、スケジュール的には無理だろう、という気持ちと入り乱れて悶々とした数日が過ぎました。

しかし、ここで一転!
怪獣軒から連絡があり
『メディコムで販売してくれと言ったのはいいが、もう散々売ったレッドバロンだけに注文取れるかな?注文入らなかったら申し訳なくて…』
といわれ、
ここだ!
と(笑

『わかりました!じゃあリニューアルしましょう!新しく原型やります!』

ともう先のことを考えずに脳内反射で声が出ました!
さて、どうしたものか…
その電話が土曜日。
一般企業が休みの日ですよ。
なんとかこのスケジュールの中でメディコム、怪獣軒、版元様全てを納得させる方法…
『できます!やります!』
は誰でも言える。
問題は本当にできたかどうか。
ここに全てがあるのですが、もう後には引けない。
すぐ原型に入り、日曜の夜には納得できる原型の雛形を作らねば誰も納得せんだろう!
と日曜の夜にほぼほぼ全容が見える原型を作った!

あとはメディコム的にそれがどうか?
宣弘社様には怪獣軒のレッドバロンを販売するということで進んでいいる。
これを覆すことができるか?
そんな思いを込めて、日曜の夜に赤司さんに画像添付をして送る…

びっくりするくらい早く、しかも日曜の夜に返事が来た!

『これで行きましょう!』

そして、そのあとは華麗に宣弘社様にご連絡が行き、異例の速さで発表となった!
それがこのレッドバロンインターナショナルver.

Red001

2014年10月に発表されました。
より劇中に近づけたレッドバロンとして製作しました。

Red002

最初のレッドバロンを作った時には資料不足だった部分を、DVDをコマ送りし、できる限りのディティールを再現しました。
気がつかなかったビスの部分などかなり調べ上げました。

非常に気に入っておりますが、かと言って旧レッドバロンがどうというわけでなく、全く違ったベクトルで商品ができたと思います。

ちなみに、旧レッドバロンはこのリニューアルバージョンが出るにあたって生産を終了しましたが、2016年の宣弘社テレビコンサートにあたり一度だけ復刻生産しております。
こちらも生産終了、在庫ある分で終了となりますのではしもと玩具店様にお問い合わせください。

さて、やっぱりソフビはガシガシ遊ぶもの。
レッドバロンだけでなく敵メカが出たというのは奇跡的だと思うし、だったら遊ばないと損!(笑

Redvs01

Redvs02

旧レッドバロン重塗装とトロイホース重塗装の対決!
絵になります!

Redvs03

Redvs04

Redvs05

リニューアル版との対決は劇中版に近づけただけあってまるで本物のよう!
やっぱりソフビはこういう遊び方が楽しいですね!

では、次回のファイル003ではピープロ特集の予定です!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月 1日 (土)

ファイル001 シルバー仮面シリーズ

突然ですが、ブログをリニューアルいたします!

今までのようなフリーダムな感じではなくなりますがどうぞよろしくです。
基本、色々とご質問が多い

『今までどんな作品があったの?』

という、ものすごいペースで作っているオレの作品に、ちょっと気を気を抜いたおかげで何が出ているのかわからなくなってしまう。
そんな方々のためにアーカイブしていこうかと思ってます。
というのも、今までは新製品をご紹介していくつもりが、当ブログは非常に文字数が多く(笑)書くのに非常に時間がかかるために一番情報が遅いという本末転倒なことが続いておりました。
であれば、ツイッターのように刹那的に流れていくものよりは長くWeb上で閲覧していただけるブログ形式の特徴を生かしてアーカイブ的な使い方が一番なのかな?と。

そんなわけで、一番早情報はツイッターの方で(笑
そちらの方が、作家としてフリーダムな発言が多いので面白好きの方はそちらで(笑

あべ♨︎とおるtwitter

さらには面白かった作品、オススメ作品やグルメに目覚めたオレの食い道楽を強引に聞かされるという拷問もあるので要注意ですよ!(笑

ではリニューアルした『あべ♨︎とおるの作ってなんぼ』スタートです!!

第1回『シルバー仮面シリーズ』

アーカイブシリーズ第1弾となるのはもちろんシルバー仮面。
怪獣軒より2010年に発売されました。
2009年夏ころにワンフェスにて当日版権『ミニ合体アストロン』のレジンキットを発売した際に、盟友怪獣少女のおおさかさんから

『ソフビの原型をやってみませんか?』

ということで怪獣軒を紹介してもらいました。
そのとき、サンダーマスク狂いで(笑)趣味でサンダーマスクの顔を1/6程度で作り、複製したものを持って初打ち合わせをしたことをよく覚えています。
確か、秋葉原だったかな?
その当時はファンドで製作しており(というか、高校時代に使っていたのがファンドだったのでファンドトフォルモしか知らなかった)帰り際、はじめて『スカルピー』というものを聞きました。

『スカルピーは焼いて固まる』

ということのみで、それだけでスカルピー造形を始めたという行き当たりばったり感はいつものことなんですが(笑)ネットで調べホットプレートなどで一生懸命やりました。
こうやって文字で起こすとすごく大変だったのを思い出しますよ。
今はすっかりスカルピーも卒業してしまいましたが、最終的にものすごく効率よく硬化させる方法に行き着いたのにちょっと勿体無いかな?とも。

それはさておき、2010年4月、ついにシルバー仮面でデビューします!

Sil01
Sil02
Sil04

ソフビ製作においては『ワックス転換』という非常に高度な作業が必要となります。
通常、工場の職人さんにお願いすることが多いです。
非常に高度な作業です。
とは言っても、昔のソフビ原型師さんたちは自分でワックス、いわゆるロウ転換はご自分でされていました。
ロウ転換と言ってもなかなかイメージしにくいかと思いますが、いわゆる複製をロウで行う、というシンプルなものです。

そのロウというのが想像つかないかもしれませんが、単純にご理解いただくには

『ロウソクのロウ』

と思っていただければ概ねご理解いただけるかと思います。
実際はもっと複雑なブレンドが必要なのですが、電鋳にかけメッキするためにロウ転換をする必要があります。
ロウソクのロウのようなものを熱で溶かしてシリコン型に流し込む…
というのがいわゆるロウ転換です。
一見、簡単そうに見えますが、ロウは液体から固体になるときに非常に引けます。
硬化速度や温度で引けたり泡が出たりと非常に我儘です(笑

そういう意味でもなかなか明日から始められるという作業ではありません。
で、その作業を怪獣軒から

『シリコンにワックス流してベンジンで磨けばいいんだよ』

という一言で始めたオレ(笑
今考えるととんでもないことだなあ…と痛感します。
と同時に、やってみなければできないという結論にも達するんですが…

そんな紆余曲折をして出来上がったシルバー仮面。
同時に二期カラーも発売されました。

Sil05

当時品を踏襲したカラーです。

こうしてシルバー仮面で堂々デビューしたのですが…
怪獣軒も2年ぶりだったかな?の新作。
HPで宣伝するもほぼ反応がなく、また、リーマンショックでほぼ息が絶えた状態だったソフビ業界で、本当に売れなかったんです(笑

なんとか売ろうと、おおさかさんがスーフェスに参加しましょうと初参加。
そこでシルバー仮面を置きましたが…

販売数がたったの2個!
本当に落ち込みました。
未だに4月の春、桜も散った穏やかな夕方に、神田川沿いをがっくり肩を落として歩いたのを未だに思い出します。

でもここで諦めたらいけないな。
奮い立ち、使えるものは全て使おう!とSNSなどを駆使して(当時はまだネットが宣伝の最大の武器でした)宣伝しまくりました。
とにかく人目につくためにはどうしたら良いか?
というのを一生懸命おおさかさんと考えました。

最終的に、怪獣軒にスーフェス参加を復活してもらい…
というのを乗り気でない怪獣軒を説得して(笑)スペースを取ってもらいました。
おおさかさんがスーフェスに参加した際は『怪獣少女』というディーラーで(同人誌活動からの盟友です)古物スペースに配置されてしまった、というのもあったので、怪獣軒でいわゆるAスペースに配置してもらおう!と。

そうして、次回作『レッドバロン』の展示へとつながります…
が、それはまた第2回で(笑

その後、シルバー仮面は金型を紛失してしまい長らく陽の目を見ることがなくなりました…

その間に、シルバー仮面シリーズは別の方の原型でタイタン星人が出ました。
元々、怪獣や宇宙人が売れなくなってしまった時代なので僕自身も宇宙人や怪獣を作るということは二の足を踏んでいました。
原型師として責任が取れないと思っていたからです。

『原型師に責任はないよ』

とみんなさんおっしゃっていただきますが、売れないとダイレクトに原型師に苦情がくるので(笑)できる限り断ってました。
ですが、以降色々と功をなしてソフビの売り上げも上向いてきました。

『そろそろ宇宙人をやってみないか?』

という怪獣軒からの要望で

『キルギス星人なら』

ということで2012年7月にキルギス星人を製作しました。

Kil01

頭の球体はボトルネックで抜けない(業界用語ですいません)ので、肩から抜けるような造形をしてます。
今考えれば、別パーツでもよかったかな?
とも思います。
が、依頼された原型なのでいかに制作費を抑えられるか?という事を考えるのも原型師の仕事、と考えてます。

Kil02
Kil03

元々シルバー仮面シリーズはヤモマークの土岐さんが造形をされていて、僕のシルバー仮面はその土岐さんのものよりもかなり大きく29cmほどありました。
というのも、僕のシルバーよりも先に他の方の原型でタイタン星人が進んでいましたが、それが30cm近くあり、それに合わせて欲しいという事でした。

しかし、やっぱりおおきいね!って話で(笑
キルギス星人でまた大きさを戻しました。
約26cmほどです。

このキルギス星人、3種ほど色変えがあったかと思います。
(すいません、これしか残ってません)
結局は怪獣、宇宙人がダメだと言われていましたが、まずまずの結果となりました。
とはいえ、大手を振って宇宙人やりましょう!
という結果ではないのでなかなか難しいですね…

とはいえ、やっぱり出来がいるということはソフビの醍醐味!
遠近法を使えばめっちゃ楽しめます!!(笑

Kil04

さて、金型を紛失したシルバー仮面ですが、探索は続けておりました。
そんな中、僕も2016年に独立して会社にしようと決意し、会社にするにあたって体調を崩されてしまった怪獣軒から今後製品化が難しいという状況もあり、zぽくの担当した金型を譲り受けました。
もちろん、権利元様にも事情を説明し、金型譲渡の手続きを踏まえ、いよいよシルバー仮面だけか…

という状況になりました。
運命なのか?という感じだったのですが、スーフェスで宣弘社の方が『宣弘社コンサート』のビラを配っているところに遭遇
もともと無礼者のオレなので(笑)迷わず猛進!(笑

『宣弘社コンサートでご一緒できませんか?』

というありがたいお言葉をいただきました。
そこで、とにかく間にあわせるためにもできる限り駆使してシルバー仮面の金型を捜索。
ついに発見を果たしました!
材料費の問題もあり、発売当時から値上げを余儀なくされましたが無事復刻!!
シルバー仮面と二期カラーをレトロカラーとして発売致しました。

そのご縁もあって、シルバー仮面オールナイト上映会でクリアカラーを発売致しました。

Silo6

Sil07

添付されたカードを切り抜いて差し込むと、変身シーンも再現!

Img_0122

モールを入れ替えればカスタム品もできる!
という売りで販売。

Sil

現在、在庫のみとなりますがシルバー仮面とクリアは販売中です。
はしもと玩具店様にお問い合わせください。

では、今回はデビュー作シルバー仮面と付随したキルギス星人のデータフェイルでした!
次回はレッドバロンシリーズでお会いしましょう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2016年12月 | トップページ